ゴースト

浮いてるね

灰色の靴下を手にはめてゴースト

呪ってしまうトマトの力 赤みとつやと

透明なコップをきみは箸でチャンチャンして

それに合わせてわたしはおどる 無理、合わせらんない

無時間的にゆらゆらしてしまうよね

笑っちゃって

愛だなこれ

タオルケットもかぶっちゃおうかな

本格的じゃないか プロっぽい

へへ

プロゴーストのわたしは忽然と姿を消し

翌日の夜になっても現れなかった

いったいどこに行ったのか

みんなが気になるところですが

花を摘んでいました 不自由な手で

水色の クリーム色の 一本いっぽん丁寧に

なんだこの幸せ なんだ

花冠でも作ったろうかな

いや曲げたくないしこの手じゃむずい

そういうわけでホテルに泊まり

二日ぶりに帰って花束ジャーン!

泣いちゃって

ひとの心配とか……

そうだよね

ごめーん わーん

わーん!

顔ひどくしながら とりあえず活けなきゃだよねってなって

花瓶ないからコップに入れて 高さが足りなくてへにょり

落ち着いたら百円ショップ行こう

てかそれずっと着けてたの?

これからもそれでやってくの?

うーん……

こうしてわたしは

プロを引退した